ヤマハのロッシが9度目の世界チャンピオンを獲得!
MotoGP 第16戦マレーシアGPで、ヤマハのバレンティーノ・ロッシが通算9度目となる世界チャンピオンを獲得した。
125ccと250ccで各1回、最高峰のMotoGPは今回で7回目という快挙です
■大会名称:MotoGP第16戦マレーシアGP
■開催日:2009年10月25日(日)決勝
■開催地:マレーシア/セパン(5.548km)
■観客:59,206人
■周回数:21周(116.508km)
■コースコンディション:ウエット
■気温:27度 ■路面温度:22度
■PP:V・ロッシ(ヤマハ/2分00秒518)
■FL:V・ロッシ(2分13秒694)
ポールポジションからスタートしたロッシは、トップで1コーナーに飛び込んでいくものの、「ブレーキングに1年くらい時間がかかってしまった(笑)」ためにオーバーラン気味にアウト側へとはらんでゆき、一気に10番手まで順位を落としてしまう。
しかし、その後着実に順位を回復し、最後は意地の3位チェッカー!
見事チャンピオン獲得を決めた。
スコールにより約30分遅れで始まったレースは、いきなり履いたレインタイヤにもかかわらず圧倒的な速さを披露したストーナーが、序盤から後続を引き離して独走優勝。
2位には不得意と言われ続けたレインコンディションで初めての表彰台を獲得したペドロサ。
ウィニングランでは、<Gallina vecchia fa buon brodo(年とった雌鳥からはいいダシが出る)>とイタリア語でプリントされたチャンピオンTシャツを身に纏い、9個目の産卵を意味する卵を携えて見せた。
ロッシの総勝利数は現在103勝で、ジャコモ・アゴスチーニの持つ通算122勝を塗り替えるまで、あと20勝。
ロッシがこの記録更新をいまだに目標に据えているなら、おそらくあと2シーズンは走り続ける計算になる。
イタリア各メディアの間では、『ロッシがどのメーカーで自らのキャリアに終止符を打つのか』という方向に興味を示しはじめているそうです。
ロッシが最も信頼を置く人物のひとりであるヤマハの古沢政生氏(執行役員・MC事業本部技術統括部長)は「私はバレンティーノのほぼ倍の年齢だが、お互いに良い友人としてここまでやってきた。6年間で4度のチャンピオンを獲得したという意味では、彼はヤマハにとって非常に重要な人物。できれば、ヤマハの選手としてキャリアを終えてもらいたいと思っている」とコメント。
スーパースターの去就に対する推測は後を絶たないが、ファンとしてはヤマハでヘルメット脱いで頂きたいと願わずにいられません。
V・ロッシ選手
「またチャンピオンになることができて最高の気分! この9つ目となるタイトルを心から誇りに思う!チームのみんな、古澤さん、ダビデ・ブリビオ、リン・ジャービス、ジェレミー…とにかくみんなに感謝の気持ちでいっぱいだよ! 今シーズンはとても厳しかったし、とくにロレンソが新たなライバルとして僕に挑んできた。このふたりの戦いは、とても見応えがあったと思うよ。今日は急に雨が降り出して大変なことになった。今までずっとドライだったから、それがすべて無駄になってしまって、セッティングについては何もわからないまま走らなければならなかったんだ。
僕は第1コーナーでミスをして大きく遅れてしまった。そのことを考えれば3位でフィニッシュできたのはすごいと思うよ! ドビツィオーゾをパスしようとしたところで、彼は転倒。そのあとしばらくはペドロサを追って行こうと思っていたけれど、乾いていく路面をウエット・タイヤで走るのはリスキーだから安全に行くことにしたんだ。
ヤマハでまたタイトルを獲得することができて本当にうれしい。またシーズンを通じて素晴らしいタイヤを提供してくれたブリヂストンにも感謝しなくては。イタリア語では、年老いた鶏はいいスープになるが、卵を生むことはできないという言葉があるんだ。僕はもう30歳だから‘年老いた鶏’なんだけれど、またひとつ卵を産むことができたよ! すごいでしょ!」
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